車の運転中に事故にあう確率は,何人乗っているかだけでなく,運転の時間あるいは移動する距離が長ければ高くなります。 そこで,交通機関による死亡リスクは,一般的に利用者数と移動距離をかけたものを分母として計算されています(表4の上の欄)。 この方法で計算すると,自動車運転のリスクが最も高く,飛行機に乗るより危険です。 しかし、飛行機の場合、事故の危険性は離着陸時が最も高く、水平飛行状態ではほとんど事故は起きません。 つまり,飛行機の危険性は飛行距離にはあまり関係ありません。このことを考慮して、分母を利用者数とすると、 実は飛行機のリスクが最も高くなります(表4の下の欄)。 分母をそろえるということは,どんなリスクを考えるかということを示す一例です。